義母との戦い

義母との戦い【15】

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前回はこちら↓

義母との通話を終えた夫は
そのまま電話を切りました。




「まだお義母さんと
会話の途中だったんだけど…」




「いや、それよりも先に
よつばに話しておかないと

いけない事があるんだ」




「何?さっきお義母さんと

話していた話?」




「うん、実はさ…
さっき初めて聞いたんだけど

父さん
今入院してるらしい」

 




「入院!?

どこか悪いの!?」




「父さん、元々

心臓が弱いんだよね

今までも何回か入院した事あるけど
最近の検査結果が

めちゃくちゃ悪かったみたいで
今回の入院は長引きそうだって」




「そっか…
お義父さん今いくつだったっけ?」




「父さんも母さんも60歳

まだまだ若いけど
父さんは今まで散々手術したり
治療してきてるから
あと何年生きるか分からない


それで、
話を戻すんだけどさ
さっき母さんに

父さんの入院が長引きそうだから
今後は兄さんと一緒に

会社を支えて欲しいって
頼まれたんだよね」




「えっ?
それはどういう事?

お義父さんの会社が
大変なのは分かるけど
お義兄さんや他の社員さんで
何とかなるんじゃないの?」




「いや、結構前から
人手が足りないって話は聞いてたんだよ

そんな中で

父さんがいないとなると
兄さんも大変だと思って…

俺、兄さんの事好きだし
助けてあげたい気持ちもあるんだよな」




「会社を支えて欲しいって事は
引っ越してお義父さんの会社で
働くって事だよね?

夫くん、さっきまで
引っ越ししなくていいなら
引っ越ししたくないって言っていたじゃん!

あれはどうしたの?」

 




「それはそうだけど
父さんの会社と兄さんが
大変だって聞いたら
そうも言ってられないなと思ってる

もしも会社がダメになったら
兄さんも母さんも困るだろ?

そうなると俺だって
よつばだって困る事になるよ?」




「えぇ…そんな事
急に言われても…」




「それに、父さんだって
今回の入院は長引きそうって事は
病状が良くないって事だろ?

いつどうなってもおかしくないし
生きているうちに孫の顔も
見せてやりたいじゃん!」




「…夫くん、それ
本心で言ってる?

さっきみたいに
親が言うから仕方なく…って事じゃない?」

 




「今は違う

俺さ…次男だから
今まで親に期待とか
頼られた事がないまま生きて来たんだよな

父さんと母さんは
いつも兄さんの事ばかり考えてて

今まで俺の事なんて
どうでもいいというか
無関心な感じだったんだよね

だからさっき
母さんに頼られて嬉しかったというか…

なんというか
期待に答えたい気持ちが今は強い」




いやいや
さっきまでの

義母とのバトルは
全部無駄だったの!?



と言う位
地元に引っ越す気満々に
なってしまった夫を見て 

”これはヤバいな”

と感じました

つづく